主な工事概要
調査工
ひび割れ補修工
断面修復工
剥落防止工
表面被覆工
補強工
調査工
補修の前作業として、補修図面と現場状況の整合性を確認するため、打音調査やひび割れ幅測定等必要に応じた調査を行います。また図面がない場合は、調査の結果をCAD等で図面に起こします。
ひび割れ幅測定調査
測定するひび割れ(隙間)にクラックスケールをあて、ひび割れの幅に該当するクラックスケール上の線の太さを読み取り、ひび割れの幅を測定します。スケールには、0.05㎜きざみに0.05㎜~2㎜程度の太さの直線が表示されているため、細かい線まで確認し、ひび割れの幅に合わせた工法で補修を行います。
その他の調査方法
- 打音調査
- 塩分濃度調査
- 中性化深さ測定
- 鉄筋腐食調査
- 鉄筋かぶり深さ、位置測定
ひび割れ補修工
コンクリートの表面に発生するひび割れを補修する工法です。現場のひび割れの状況や大きさ等の程度に合わせて、工法を選択し補修を行います。
ひび割れ注入工(自動式低圧低速注入工)
注入材で膨ませたゴムが縮む圧力(内部圧力)により、時間をかけてひび割れの奥深くまで接着剤を注入して補修する工法です。ひび割れ内部まで注入材を充填させることにより、劣化因子(水分、塩分等)の侵入を防止し、鉄筋の発錆や腐食の進行を抑制し、耐久性等を向上させます。また、コンクリートとの一体化により、強度回復・鉄筋防錆効果・鉄筋とコンクリートとの付着回復等が期待できます。
その他のひび割れ補修工
- 表面塗布工法
- ひび割れ充填工法
断面修復工
劣化したコンクリートや腐食した鉄筋部分を除去し、断面修復材を用いてコンクリート断面を復元する工法です。そうすることで、耐荷性や耐震性を向上させます。規模や劣化状況、環境条件に合わせて、工法を選択し補修を行います。
吹付け工法(湿式・乾式「ドライショット工法」)
予めミキサーで混練した断面修復材をポンプで圧送し、エアコンプレッサーの圧縮空気を利用して下地コンクリートに吹き付ける湿式吹付け工法、エアコンプレッサーの圧縮空気を利用して断面修復材の粉体を空気圧送し、吹付けノズル内部で瞬時に液体と混合し,吹付ける乾式吹付工法があります。
その他の断面修復工
- 左官工法
- 型枠注入工法
- モルタル充填工法
剥落防止工
コンクリート構造物の劣化要因である水、酸素、塩分等の有害物質の侵入、付着を抑制することを目的に保護塗装を行うのとともに、コンクリート表面に、繊維シートを樹脂で接着させたり、繊維シートを使用せずに、剥落防止性能を有する樹脂を塗ることで、コンクリート片の落下を防ぐ工法です。
KEEPメンテ工法(VM-3)
特殊変性ポリウレア樹脂を用いて、コンクリート表面にビニロン製3軸ネットを接着し、コンクリート片のはく落を防止する工法です。
その他の剥落防止工
- ボンドKEEPメンテ工法®
(VMネットレス・VM-3・VMクリア) - タフガードスマートバルーン工法
- タフガードQ-R工法
- セメンテックスRB工法
(エラスメッシュ・Eメッシュ工法) - レジガードSDシステム
表面被覆工
表面被覆工とはコンクリート構造物の表面を樹脂等で被覆して、水分・二酸化炭素・塩分等から遮断することにより、中性化・塩害・アルカリシリカ反応等の劣化進行を抑制し、耐久化させる工法です。また、樹脂で被覆する場合、最後にポリウレタン又はふっ素樹脂にてトップコートすることにより、上記のようなコンクリート構造物を耐久化させるだけでなく美観を回復させることもできます。
タフガード防食システム(重防食CC-B仕様)
サンダーケレン等によりコンクリート表面の遺物や脆弱層を除去した後にプライマー(エポキシ樹脂)、パテ(エポキシ樹脂)、中塗り(エポキシ樹脂)、上塗り(フッ素樹脂塗料)を塗り重ね、劣化を抑制する工法です。
その他の表面被覆工
- 重防食CC-A仕様
- タフガードNEXCO 一般的劣化対策仕様
- クリヤー工法
補強工
コンクリート構造物や鋼部材に、繊維シートを貼り付けたり、銅板を巻き立てたりすることで、部材あるいは構造物の耐荷性や剛性などの力学的な性能低下を回復または向上させる工法です。
炭素繊維シート補強工法
鉄筋コンクリート構造物に炭素繊維シートをエポキシ樹脂で含浸させながら積層し、躯体と接着一体化させて補強する工法です。橋梁の床版、梁、橋脚およびトンネル覆工コンクリート等に適用できます。
その他の補強工法
- トウシート工法
- ストランドシート工法
- SR-CF工法(CFアンカー)
- トウグリッド工法
- トウメッシュ工法
- 鋼板巻き立て工法
- コンクリート巻き立て工法
- FFシステム工法
- CFRP波形定着工法
- ストランドシートJCM埋設工法